命より金?医学部で崩壊する倫理観!?

こんにちは!借金4000万円医学生maruです!

 まだまだ絶賛試験期間でございます。昨日も今日も、そして明日も試験です。学生の『大量虐殺』が起こった科目でなかなかいい点が取れて、ちょっと嬉しいmaruです(*^^)v

 今回はそんな医学部で医師としての倫理観は保たれるのか、初心に返って、そして客観的に考え直してみたいと思います。

こんな医者に診てもらいたくない!?
 以前、僕が私立医大生の親の平均年収について調べていたところ、某サイトで、「自分の年収で子どもを私立医学部に入学させても、その投資分を回収できるか心配だ」という一般家庭の親御さんの相談ページを見つけました。

 その回答欄には辛辣なコメントを残した方がいて、「そもそも医療にお金の概念を持ち込んでほしくない、お金目的で医学部に入るような医者に診られたくない」と。

 一見、過激なネット民の憂さ晴らしかとも思われましたが、よく考えると「いや、これは至極当たり前な患者の感覚だろう」と思いました。

 僕たち医学生は長い間、医療を提供する側の人間としか関わっておらず、まして、責任というものがなく、「これから頑張っていけばいいよ」という雰囲気の中、ぬくぬくとやってきたわけです。お互いがお互いに甘くなっているのではないかと考えさせられました。

 医療従事者の世界など1ミリも知らない患者だった頃は、僕も、医師とは“患者さんのために”をモットーに、慈愛の精神と人体を知り尽くした無尽蔵の知識を併せ持つ、別次元の人間だと思っていました。

 ですが今、実際の多くの医師の実態と、一般市民のイメージのギャップは相当なものだと感じています。

 もちろん、いつまでもお金のことなど度外視で100%患者さんに尽くしている医師もたくさんいらっしゃると思います。でも、医師全員が決してそうではないのに、患者からすると、「全員が全員、そのような医者でないと医者としての資格がない! 中途半端な医者に自分の体なんか見せられるか!」という考えなのだと思います。

そもそも慈愛の精神など持ち合わせていない!?


 すみません、ちょっと辛辣な見出しになってしまいました。

 でも、少なくとも僕の周りには、そして少なくとも医学生の現段階において、慈愛の精神を持って診てくれるだろうと、身を委ねたくなる医学生は3人くらいしかいません。僕からすれば、逆に現段階でここまで僕に信頼されているこの3人が素晴らしすぎるのですが…

 繰り返しになりますが、患者からすれば、慈愛をもって診療にあたることは100人の医師がいればその100人全員に、1人残さず達成してほしいノルマなのでしょう。

 事例:医学生の「慈愛の精神とは?」

 ある日、授業中に気分が悪くなった生徒がいて、倒れてしまいました。でも、誰も手を差し伸べる人はいませんでした。近くの生徒が手を差し伸べる”ポーズ”はしましたが、その差し伸べられた手は体から10センチも離れて宙に浮いたままです。

 周りの人も驚いて見ている傍観者です。ここでも、やはり一般市民のイメージとの乖離があると思います。こういったとき、将来医師になるなら、駆けつけて介抱してほしいものだと思います。

 この例に見るように、医学生であっても他人に無関心で、自分さえ良ければいいという生徒が多いのは、残念ながら事実だと思います。そして、実際に駆けつけなかった僕も、この“空気”に侵食されていると言わざるを得ません。

仲間内でゆるゆるの倫理観!?


 医学部界隈では、患者さんには決して聞かれてはいけない会話が時々飛び交います。

 例えば講義では、「医療費は、がん患者は人数が多くてもすぐ死んじゃうから、循環器疾患のほうが、お金がかかっています」、「これやっちゃうと訴えられますからね、これだけは気をつけましょう」、といった、生徒にわかりやすくするために噛み砕いた結果、不謹慎になるパターン。

 生徒同士では、「この前の実習で、飛び降り自殺をして救急車で運ばれてきた人、胸にシリコンバッグが入ってて破裂してた」、「医学とかぶっちゃけ興味ないんだけど」、「医者になれば男は絶対結婚できるから」などなど。

 そして、誰にも「倫理観が麻痺していませんか?」と指摘されないまま、医学生の6年が過ぎるのです。実習でも、診察の際、ろくに患者の顔を見ない先生や、回診で入院している高齢の患者さんたちに「みんな今日も元気だよね、はい、異常なし」として終わらせてしまう先生を見たこともあります…。

 僕のように両親が非医療従事者で、医療従事者の裏側を知らずに理想と憧れを持ち続けたまま医学部に入った少数派の庶民は、少なからずそこで驚いてしまうわけです。

 でもそんな僕とは違って、医学生の多くは親が医師で、実は世間がもつ医師のイメージや倫理観より現実はそこまで厳しくないのが普通、という第一印象で医師への志が始まっているのかもしれません。

まとめと次回予告


 今回は、自分への戒めも込めて、患者側と医療従事者側の倫理観の乖離についてお届けしました。だいぶ赤裸々に、そして生意気に書かせていただきました。^^;

 この先も初心を忘れず、「倫理観が麻痺していませんか?」と指摘されないように自分も気をつけようと思います。(゜_゜>)

 次回は「医学生、アップセル美容外科を返り討ちにする!」というエピソードです。次回も読んでもらえると嬉しいです!お楽しみに!

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